ただいま名古屋芸術大学で行われている「デザインのしゅうへん展」
初日にあったレクチャーの様子を「てぬコレ」の
中村幸代さんがまとめてくださったので、以下に掲載します。
先日は、コド・モノ・コト運営メンバーも会場を見てきました。
なんか、あらためて「ほぉー」という思いがわいてきました。
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●「デザインの周辺をめぐる」トーク&ディスカッション
11月12日(金)16:30~18:00
出演:萩原 修(デザインディレクター)
林 裕輔(デザイナー)http://www.drill-design.com/
安西葉子(デザイナー)http://www.drill-design.com/
磯野梨影(プロダクトデザイナー)http://pear-ds.com/
寺田尚樹(建築家)http://www.teradadesign.com/
三星安澄(グラフィックデザイナー)http://www.az-3.com/
進行:駒井貞治(建築家、名古屋芸術大学デザイン学部講師
名古屋芸大での講演会の様子をまとめました。
ギャラリーの隣にある食堂の二階の講堂に
関係者、学生、約70名ほどが集まりました。
敬称略
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◆大学
まずしゅうさんのプロジェクトの特徴について
それぞれがお感じになっていることを教えてください
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寺田:
通常クライアントからの仕事はまず予算があって、
それにそって計画を立てて提案をしていくが、
しゅうさんの仕事は金額の提示はなく、結構飲み屋で決まることが多いですね(笑)
三星:
通常はクライアントがジャッジすることがほとんどですが、
しゅうさんの仕事は最終ジャッジが自分にゆだねられます。
磯野:
萩原さんの仕事は無償の愛ですね(笑)
クライアント仕事の場合、自分の力ではどうにもできない部分がありますが、
しゅうさんの仕事はいわば、自分でプロジェクトを育てているので、
まるで子供を育てているようなところがあります。
ドリルデザイン林:
例えばこんなことを思いついたんだけどどうしよう?と
ものを作る原点に立ち戻ることがあります。
ドリルデザイン安西:
そういう意味でしゅうさんの仕事はくせになりますね(笑)
他の仕事のやり方にも影響が強く出るときがあります。
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◆大学
この展覧会をみて感じたのですが、
77人のデザイナーがかかわっているにもかかわらず、
まるで一人の作品のように感じられました。
デザインするときに気をつけている点などはあるのでしょうか?
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寺田:
クライアントの仕事の中でも他の人でもできるのでは?と思う依頼もあります。
でもしゅうさんの仕事は報酬がまずないので捨て身で当たれます(笑)
だからこそ、自分のやりたいことが篭もり、
いろんな人に伝えていく力を秘めているのかもしれませんね。
磯野:
通常はクライアントの好みに合わせて提案をしたりしますが、
私たちはしゅうさんの好みに合わせて提案をしたりはしないんですね。
でもしゅうさんのいやなものはよく知っている(笑)
でそのあたりの感覚が共有できるので、
人間として無理をしないで心地いいところを共有できる感じです。
ドリルデザイン林:
まずプロジェクトに予算をかけられないので、
自分の好きなことをやる。
つくし文具店のプロダクトは僕が一生使う文具を作っているんですよ(笑)
寺田:
予算がなくてもあなたは本気でデザインをやる気ありますか?と
問われているような気がしますね。
最近は不況で予算のない仕事が本当に増えました。
でそうなってくると、自分のデザインしたくないものは作らない。
逆に作りたいものを提案したこともあります。
しゅうさんの仕事のように。
それが功を奏したこともありました。
萩原:
予算予算がないといわれまくってますが・・・(汗)
僕としてはデザイナーと一対一で話をして共感してそこからものを作っています。
通常は展覧会ありきで物を作ったりしますが、そうゆうことはしない。
僕からは何にもいわないんです。
デザインってそれだけでは存在できない。
デザインがあってものつくりの工場があって、メーカーがあって、売り場があって・・・
そうゆうことをデザイナー自らが自分で考えだしていく。
まさに「デザインのしゅうへん」で、そうゆう部分を見せる今回の展示になったのかなと思います。
例えばてぬコレはリスクを背負わず、物流をまわしていくひとつの例になっていたりします。
そういったところが共有できているのかもしれません。
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◆デザインのしゅうへん展について教えてください。
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萩原:
企画は僕だけれど、自分で自分をディレクションするって
できないんですよね。だから今回は寺田さんがディレクションを行ったんです。
このタイトル、デザインに「しゅうへん」がついているのが重要なんです。
そして今回、寺田さんにすべての作品に対して、しゅうさんの言葉100文字で
説明パネルを作ってくださいといわれました(汗)
100文字ってむずかしい。ほんとにわずか。
これを僕の言葉で書くのが重要だと言われました。
どんな風に感じているのか・・・
でもわずかだから、商品の余計な背景説明はついてない。
直感的にデザインを感じてほしいと思います。
そうなるとさっき言ったデザインのしゅうへんと相反するんですが、
デザインそのものの魅力も見られる場になったと思う。
三星:
僕が会場グラフィックを行ったのですが、
しゅうさんはきっちり100文字で書いてきてくれました。
それこそ、句読点まで!
そんなことは普段の仕事ではほとんどないんですね。
だから今回僕はどうしたら美しくレイアウトするかだけ、
考えることができたんです。
萩原修のプロ根性を見せてもらいました(笑)
ものすごいものを見せられてプレッシャーを感じましたよ。
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◆大学
しゅうさんとの関係をこれからどうして行きたいですか?
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ドリルデザイン安西:
メーカーでは利益がでなければなくなってしまうプロジェクトでも
5年やったことで、ふわっとした綿みたいなものに2本足が生えてきたみたいな・・・
これを見守っていきたいです。
ドリルデザイン林さん:
まさにプロジェクトファーム(農場)です。
たまにしおれたりするんですけれど(笑)
だからしゅうさんが続ける意思を持ってほしいです。
磯野:
こうゆう息の長いプロジェクトを続けたいので、
もう少し真剣にやってほしいです。
続けられる仕組みをうまく作ってほしいです。
種をまいて手入れをしているので、どう育てていくか考えてほしい。
(ちょっと辛口になってきました・・・みなさん笑顔ですが^^;)
三星:
僕がニート時代(笑)やっていることで、
(例えば手伝いでペンキを塗ったり)
そうゆうのが自分にとってすごくよかったんです。
だから新しいプロジェクトにもっとかかわらせてほしい。
もっといろいろ育てていきたいです。
寺田:
デザインの結果はそう簡単にはでない。
しゅうさんのプロジェクトは長いスパンで考えなければならない。
土壌は作るけど収穫がないのが、しゅうさんの悪いところ(笑)
続けるために考えてほしい。
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◆大学
学生に向けて何か一言お願いします。
いまやっておいたほうがいいことなどありましたらお願いします。
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ドリルデザイン安西:
小さいコトが大きいコトになることもあるので、
小さくコトを続けていくことは大切。
ドリルデザイン林:
デザイナーは研究をこつこつとしていくといいかも。
自分の好きなこと、興味のあることを続けていくと5年後に結果になる。
磯野:
どれが正解かを探すけれど、正しい正解はなくて、
自分で筋道を探していくといいかも。
興味のあることに打ち込んでいくといいかも。
それがいつかデザインに生きる。
三星:
ワークショップってとてもいいんです。
僕の好きな人でみうらじゅんさんの言葉なんですけど、
「またやってる」が「まだやってる」とあきれられるくらいやると知識がつく。
あと、出会いのきっかけを作ること。
寺田:
プラモデルが本当に好きなんです。
毎晩やってる。飲んで帰ってもやってる(笑)
もうどののりがいいのか、これはこうゆう構造だからこうつけるとか。
分かっちゃうくらい。
で学生時代にバイトで建築の模型を作る仕事があるんですけど、
とてもうまかった。好きなものが生きた。
人に負けないものを持つ。それを恐れずにカミングアウトして!(笑)
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◆最後にしゅうさんから
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僕は美大に通っていましたけど、
大学2年でデザインするのをやめようと思った。
物を作るひとは僕にとって神様。
僕にはできない。でも僕は神様の側にいたかった。
ってあんまり神様いうのやめますね(笑)
ものより人に興味があるというか、
だからデザイナーと一緒に仕事していく方法は教えることはできると思う。
デザイナーとは1対1が基本です。
という最後にしゅうさんの言葉で締めくくられました。
このトークセッションはとても、とてもよかった。
関係者でありながら感動をしてしまった・・・
もっとたくさんの人に聞いてもらいたい。
東京での巡回展もできると願いを込めて。
(まとめ: garan design 中村幸代)