May.
05
くーわんのこと
片手でお茶碗を持ち上げてお箸でご飯を口にはこび、姿勢よく食べる風景は、
凛とした日本の伝統文化を感じる日常のシーンだと思います。
取り分けたり、子どもにたべさせたり、私達が代々受け継いできたものを、
お茶碗を使うことで身体で感じ、
自然と子どもたちに伝えられるといいなぁと思いデザインしました。
ご飯をはじめ、お椀に入った料理は、手でお椀を持ちあげて
盛りつけを楽しんだり、取り分けたり、子どもにたべさせたり、
意外に手で持ち上げる動作が多いのではないでしょうか。
人差し指、中指、薬指の3つの指、(もしくは人差し指を中指の2つ)ですくいあげ、
親指で縁を押さえると片手で自然にお碗を持ち上げられ、見た目も美しい。
お碗の大きさ、高台の高さを含めた全体の大きさ、手持ちした時の程よい収まり、
背中に張りのある良い姿勢をイメージし側面の形を決めました。
下に回した指先が触れる部分を少しだけ削り細いみぞを付けています。
こうすることで、子どもに持ち方を教える時に指先の位置の目安となり、
滑り止めにもなります。
基本は飯碗ですが、時には総菜用の小鉢に、また子どもへの取り分け用に、
子どもからおとなまで
家族にんなで使えるよう、大、中、小の3つのサイズを用意しました。
小はお碗と箸を使い始める3〜4歳からの使用を想定したお碗ですが、
総菜用の小鉢としても使えます。
中は子どもからおとなの女性向けのサイズで中鉢としても使えます。
大は子どもならどんぶり、おとななら飯碗に。
お茶漬けに使ってもたっぷり入るように少し大きめにしてあります。
飯碗として使いやすい形、ご飯以外の料理にも使える大きさ、
長く使える基本のお碗として提案します。
吉田守孝
吉田守孝 プロフィール
1965年 石川県小松市生まれ。
金沢美術工芸大学卒業後、(財)柳工業デザイン研究所に入所、柳宗理氏に師事。
台所用品を中心に製品デザインを担当。手で考えるデザインを実践。
2007年〜多摩美術大学非常勤講師。
